近年の栽培
契約栽培状況
機械による栽培が盛んになる以前に衰退して行ったハッカ栽培。現在も刈取り間近までの作業は、何れの畑もほとんどが手作業で行われています。地場産原料を利用した製品作りに欠かせない畑面積ですが、現況は増えれば増えるほど「手間」も「時間」も、そして「費用」もかさみます。ハッカの収穫時期は他の農作物と同様に秋。その合間を縫って片手間に作業を行う事で、お願いをしている現状では実際、農家の方々の負担も大きく弊社としても何とか早く効率の良い栽培が出来ないかと検討を続けています。下記は北見ハッカ通商の契約農園の本年度調査報告書による栽培状況です。今後は育種を含め全般的にまだまだ課題の多いハッカ栽培ですが、少しでも多くの方に北見産ハッカをお届けしようと日々前進しています。栽培にご興味のある方は是非ご覧下さい。
北見ハッカ通商「契約栽培地」仁頃状況(平成21年度調査)
現在、 北見見地方で多く栽培されている「ほくと」は連作適応性が高く、連作畑では萌芽が良好で適度の密植になることが多いため「萌芽数が100本/m以上になった場合は、生え幅30cm・削り幅30cm程度の作条を設置すると良く、耐倒伏性は中程度なので多肥栽培は避けた方が良い。」とされています。
栽培者 | 「仁頃 香りの会」 |
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代 表 | 黒須会長 |
栽培地 | 北見市 仁頃 |
現地での栽培実績 | 平成4年〜 |
栽培面積 | 平成21年現在 5.3反 |
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①造成年の作業(*平成5年頃)
酸性土壌に弱い作物で、そのまま栽培すると生育不良、収油率の低下を招くほか、根腐れや古い品種ではさび病を発生する要因となるため(目安ph6.5程度)石灰資材を加え十分混和させた。また、排水性が有り有機物に富む肥沃な土壌を好むため(壌土から砂壌土が最適)、完熟した堆きゅう肥(牛糞や蒸留後のハッカの残滓など)を全面散布し十分混和させた。
除草用として、薬剤を造成時にも一切の使用をしていないため、現在も除草の作業はすべて手作業となる。 -
②種根の準備
種類名 「はっか」 登録番号(農林番号) 「はっか農林11合」 品種名 「ほくと」 系統名 「北海J20号」 -
③施肥法・施肥量
肥料3要素(窒素・りん酸・カリウム)は、園場の地力により施用量の加減を行う。
使用肥料名(春季に混合化学肥料を施肥) -
④秋耕起
連作畑は、堆きゅう肥(牛糞・はっか蒸留後の残滓)などの有機物を補給、秋耕起し(地表から20cm程度で起こす。)地下茎を均一に埋没させる。その際にりん酸等の施肥を実施する場合がある。
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⑤栽植密度の調整・除草
5月〜6月にかけて、週繁茂状態を避けるため作条調整を行う。この期間には、生育不良の土壌に種根の補植作業を行う。また、7月下旬までの地下茎が伸長し始める前までに除草作業を進める。除草剤等は使用しないため、すべて手作業にて除草する。
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⑥病害対策
ジャガイモとの3年連作作業で地味の維持と、病害虫の発生を抑制している。
はっかの病気として代表的なものとして「さび病」・「白星病」・「黒腐病」があげられるが、栽培品種の「ほくと」は上記害病にその耐性が強く、ほとんど被害が認められないため、薬剤等の使用は行わない。 -
⑦害虫対策
北海道の害虫は50種類位知られているが、「ハッカトビハムシ」・「ハッカノメイガ」・「ハッカハムシ」・「センチュウ類」が代表的である。抵抗品種である「ほくと」などはほとんど被害がなく、したがって薬剤等の投入は行われていない。
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⑧収穫・乾燥
収穫は取卸油の油分が多く、採脳率や色択が良好な時期となる。生草重の増加が、収油率の増加につながるが、脳油は生育後半時に急激に増加するため、着蕾期〜開花はじめの時期(9月の上旬ころ)に最高収量となるため、そのころを目処に収穫する。以降の時期にずれた場合は、収油量は暫時減少傾向にある。
刈り取りは晴天の日、特に朝露の乾いた午前中がもっとも適している。降雨曇天、早朝薄暮時刻は、空気中の湿度が高く、その時期に刈取ったものは、乾燥中に蒸され易く収油量が少なくなる傾向がある。
乾燥はハサ掛け、降雨を注意しながら10日間ほど乾燥する。茎葉の水分を低下(生草重の2/3程度までに乾燥)したのち乾燥施設に搬入。 -
⑨蒸留
1窯1時間で蒸留、1窯あたり12〜20a分(約1t程度)の乾燥充填ができ、1日で蒸留作業を終える。
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⑩残滓の利用
蒸留後のハッカ残滓は、「香りの会」参画戸数に振り分けられ、おのおのの土壌たいきゅう肥に混和し、園場に散布。
以上
北見ハッカ通商「契約栽培地」滝上状況(平成21年度調査)
(以下の畑は、農林の有機栽培基準に沿った場合、現行の「はっか油」については「無農薬基準」の要件を十分満たし、平成19年施行の農林省新ガイドラインによる栽培方法では「特別栽培」となり、従来表記の場合「無農薬・減化学肥料栽培」の要件を満たしている。)
平成21年6月30日
栽培者 | 佐々木 渉氏 |
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委託者 | (株)北見ハッカ通商 |
栽培地 | 滝上町2区 |
現地での栽培実績 | 平成16年〜 |
栽培面積 | 約1町(1ha) |
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①造成年の作業(平成16年実施)
酸性土壌に弱い作物で、そのまま栽培すると生育不良、収油率の低下を招くほか、根腐れや古い品種ではさび病を発生する要因となるため(目安ph6.5程度)石灰資材を加え十分混和させた。また、排水性が有り有機物に富む肥沃な土壌を好むため(壌土から砂壌土が最適)、完熟した堆きゅう肥(牛糞や蒸留後のハッカの残滓など)を全面散布し十分混和させた。
除草用として、ラウンドアップ剤を造成時のいに混和させる。なお以降の年度については一切の使用をしていないので、すべて手作業での除草作業となる。*農林の有機栽培基準に則った場合、「多年生の作物の場合、前3年間使用していない土壌での栽培は有機栽培となる」に従うと、現行の「はっか油」については「無農薬基準」を十分満たすものである。
但し、平成21年時造成地拡大につき隣接地に上記除草剤を散布のため、現連作畑に一部混入が考えられるため、今後向う3年間は「無農薬基準」はその要件を満たすものとは判断できない。
農林省のガイド基準となる「特別栽培」範疇に入り、従来表現で行けば「低農薬・減化学肥料栽培」となり、今後3年間はこの基準内の栽培法となる。 -
②種根の準備
種類名 「はっか」 登録番号(農林番号) 「はっか農林11合」 品種名 「ほくと」 系統名 「北海J20号」 -
③施肥法・施肥量
肥料3要素(窒素・りん酸・カリウム)は、園場の地力により施用量の加減を行う。
使用肥料名(BB121 施肥量 80kg/10a)
※他の滝上農家〜(春季に混合化学肥料を施肥 農協経由のBB系) -
④秋耕起
連作畑は、堆きゅう肥(牛糞・はっか蒸留後の残滓)などの有機物を補給、秋耕起し地下茎を均一に埋没させる。その際にりん酸等の施肥を実施する場合がある。
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⑤病害対策
はっかの病気として代表的なものとして「さび病」・「白星病」・「黒腐病」があげられるが、栽培品種の「ほくと」は上記害病にその耐性が強く、ほとんど被害が認められないため、薬剤等の使用は行わない。
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⑥害虫対策
北海道の害虫は50種類位知られているが、「ハッカトビハムシ」・「ハッカノメイガ」・「ハッカハムシ」・「センチュウ類」が代表的である。当連作畑では一部その被害も見受けられるが、害虫対策に薬剤を使用することはない。
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⑦収穫・乾燥
収穫は取卸油の生産が多く、採脳率や色択が良好な時期となる。生草重の増加が、収油率の増加につながるが、脳油は生育後半時に急激に増加するため、着蕾期〜開花はじめの時期(9月の上旬ころ)に最高収量となるため、そのころを目処に収穫する。以降の時期にずれた場合は、収油量は暫時減少傾向にある。
刈り取りは晴天の日、特に朝露の乾いた午前中がもっとも適している。降雨曇天、早朝薄暮時刻は、空気中の湿度が高く、その時期に刈取ったものは、乾燥中に蒸され易く収油量が少なくなる傾向がある。
乾燥は地干し、降雨を注意しならがら3〜7日間ほど島立て乾燥する。その後一抱え※他の滝上農家〜3日間ほど島立て乾燥する。茎葉の水分を低下(生草重の2/3程度までに乾燥)したのち乾燥施設に搬入。 -
⑧蒸留
1窯1時間で蒸留、1窯あたり12〜20a分(約1t程度)の乾燥充填ができ、1日で蒸留作業を終える。
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⑨残滓の利用
蒸留後のハッカ残滓は、そのまま園場に散布。土壌への混和作業を行う。
以上